2008年05月08日

●ももたろう岩

今日は仕事で大阪へ。
午後の数時間がぽっかりあいたので、感じのよさげな美容院に入って髪を切ってもらった。
大阪の美容院だし…ハーフっぽいカッコいい男の子だし、と少々緊張しながらカットしてもらっていたら、なんと彼の出身は和歌山だと言う。
それも、熊野。
緊張が一気にほぐれる。

嬉しくてディープな熊野の話をしていたら、彼が「ももたろう岩…」と口走ったので私は息をのんで、そして聞いた。
「ももたろう岩を、知ってるん!?」
ハサミを動かしていた彼の手も止まった。
「えっ知ってるんすか、ももたろう岩!?」
私は口元に力をこめて、深々と頷いた。
そして互いに「お前はいったい何者だ?」という感じで、マジマジと相手を見た。

ももたろう岩とは、和歌山県に隣接する三重県紀宝町の山中の沢をさかのぼっていくと出会える知る人ぞ知る奇岩である。
桃がぱっかり割れたようなおしゃれな形で、美しい小さな滝の近く、川の中にある。私が始めてそれを見たのは、もう何年も前のこと。
足場の悪い道をおっかなびっくりで歩いて(東京から来た知り合いは沢に転落して気絶。頭を縫ったらしい)、ようやく見ることができたんだけど、何とも素敵な岩なのだ。
でもそんな誰でも知ってるような岩でもないし、ちゃんとした道もついてないし(当時は)…。

私をその岩に案内してくれたのは熊野のBさんなんだが、よくよく聞いてみればBさんの息子さんと彼が友人だった、というわけ。
不思議な桃太郎岩の縁に、都会で遭遇。

「あー、ボク田舎に帰りたくなってきました」と彼は遠い目をしてポツリ。

だろうね…。

「ボク、ハーフみたいってよく言われるけど、実は熊野で野生児みたいに育ったんですよぉ」

そうかよ。


  なんでか私は、熊野の人に縁があるように思う。
  とても素朴でいい人でした。

posted by パサラン at 23:26| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする